棘下筋（きょくかきん）は、肩の回旋筋群の一部で、肩甲骨の下部に位置する筋肉です。この筋肉は肩関節の安定性や運動に重要な役割を果たします。
棘下筋の構造
棘下筋は、以下の部位から始まり、以下の部位に付着しています：
始まり：肩甲骨の棘下窩（きょくかか）、肩甲骨の後面の凹んだ部分
付着部：上腕骨の大結節（だいけっせつ）の後面
筋繊維は、肩甲骨の下部から上腕骨の後面に向かって走っています。
棘下筋の主な役割
肩の外旋（エクスターン）
棘下筋は、肩を外側に回す（外旋）動作に重要な役割を果たします。肩を外側に回旋する動作で活躍します。
肩関節の安定
棘下筋は、肩関節の安定性を保つために働きます。肩甲骨を上腕骨の大結節に固定し、肩関節を安定させます。
肩の動きのサポート
棘下筋は、肩関節の動きや姿勢をサポートし、特に肩の外旋運動を行う際に重要です。
棘下筋のトレーニング
棘下筋を鍛えることで、肩の外旋や安定性を向上させることができます。以下のエクササイズが効果的です。
サイドプランク（外旋）
サイドプランクの姿勢で、下側の腕を外に回す動作を行うエクササイズです。棘下筋をターゲットにして肩の外旋を強化します。
フェイスプル
ケーブルマシンを使い、顔に向かってケーブルを引くエクササイズで、肩の外旋をサポートします。棘下筋を含む肩周りの筋肉を強化します。
ダンベル外旋
横向きに寝て、肘を90度に曲げた状態でダンベルを外側に回すエクササイズです。棘下筋の強化に効果的です。
棘下筋が緊張すると、肩の痛みや可動域の制限が生じることがあります。以下のストレッチで筋肉の柔軟性を保ち、緊張を緩和できます。
肩のストレッチ
一方の腕を胸の前に伸ばし、反対側の手で腕を引き寄せるストレッチです。肩周りの筋肉を伸ばし、棘下筋の緊張を和らげます。
クロスボディストレッチ
立った状態で腕を胸の前にクロスさせ、反対側の手で腕を引き寄せるストレッチです。肩甲骨周りの筋肉を伸ばし、柔軟性を保ちます。
棘下筋の重要性
棘下筋は、肩関節の動きと安定性に重要な役割を果たします。肩を外側に回す動作や肩関節の安定をサポートし、肩の負担を軽減します。棘下筋を鍛えることで、肩の強化や可動域の向上、肩の痛みの予防が期待できます。