広背筋(こうはいきん)は、背中の大部分を占める筋肉で、肩甲骨から脊椎、肋骨、骨盤にかけて広がり、上腕骨に付着しています。広背筋は、肩の動きや背中の形状に重要な役割を果たしています。
広背筋の構造
広背筋は、以下の部位から始まり、以下の部位に付着しています:
始まり:肩甲骨の下部(肩甲骨の内側)、脊椎の下部(胸椎から腰椎)、肋骨(第6〜12肋骨)、骨盤(腸骨稜)
付着部:上腕骨の小結節稜(しょうけっせつりょう)
筋繊維は、肩甲骨、脊椎、肋骨、骨盤から上腕骨に向かって広がっており、背中の広い範囲を覆っています。
広背筋の主な役割
肩の内旋(インナー・ローテーション)
広背筋は、肩を内側に回す(内旋)動作に関与します。肩の内旋運動をサポートします。
肩の引き下げ(アドダクション)
広背筋は、腕を体の側に引き寄せる(肩の引き下げ)動作に関与します。肩を体の中心に引き寄せる動作をサポートします。
肩の伸展(エクステンション)
広背筋は、腕を後ろに引く(肩の伸展)動作に関与します。肩関節を後ろに引き伸ばす動作をサポートします。
肩甲骨の引き下げ
広背筋は、肩甲骨を下に引く動作にも関与します。肩甲骨を下に引き、背中を広げる動作をサポートします。
広背筋のトレーニング
広背筋を鍛えることで、背中の強化や姿勢の改善、肩の動きのサポートが期待できます。以下のエクササイズが効果的です。
ラットプルダウン
ケーブルマシンを使い、バーを引き下げるエクササイズです。広背筋をターゲットにして背中の広がりを強化します。
プルアップ(懸垂)
自重を使ってバーにぶら下がり、引き上げるエクササイズです。広背筋の強化と肩の動きの改善に役立ちます。
デッドリフト
バーベルを使い、腰を曲げてから体を起こす動作です。広背筋を含む背中の筋肉を強化します。
シーテッドロウ
ケーブルマシンを使い、座った状態でバーを引くエクササイズです。広背筋を含む背中の筋肉をターゲットにします。
広背筋が緊張すると、背中の痛みや可動域の制限が生じることがあります。以下のストレッチで筋肉の柔軟性を保ち、緊張を緩和できます。
キャット・カウストレッチ
四つん這いになり、背中を丸めたり、反らせたりするストレッチです。広背筋の柔軟性を保ちます。
両腕を上に伸ばし、体を左右に曲げるストレッチです。背中の筋肉を伸ばし、広背筋の緊張を和らげます。
広背筋の重要性
広背筋は、肩の動きと背中の形状に重要な役割を果たします。肩を内側に回す動作、引き下げ、伸展をサポートし、背中の広がりを作ります。広背筋を鍛えることで、背中の強化や姿勢の改善、肩の動きのサポートが期待できます。
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