スロートレーニング(スロトレ)は、通常の筋力トレーニングをゆっくりとした動作で行う方法です。筋肉にかかる負荷の時間を長くすることで、筋力や持久力を高める効果が期待できます。動作を遅くすることで、筋肉をよりコントロールしやすくなり、安全にトレーニングを行うことができる点が特徴です。
スロートレーニングのやり方
動作のスピード:通常のトレーニングの倍以上の時間をかけて、一つの動作を行います。具体的には、1回のリフトに約3〜5秒、戻す動作にも同じく3〜5秒をかけることが一般的です。
回数とセット数:低重量で10回ほどを1セットとし、通常のトレーニングと同じく2〜3セット行いますが、個々のエクササイズにかかる時間が長くなります。
スロートレーニングのメリット
筋肥大効果:ゆっくりした動作により、筋肉にかかる負荷の時間(タイムアンダーテンション)が長くなるため、筋肉の成長を促進します。
関節や腱への負担が少ない:急激な動作が少ないため、関節や腱への負担が軽減され、ケガのリスクが低くなります。
フォームの維持:動作がゆっくりなため、フォームを意識しやすく、正確にトレーニングを行えることで効果が高まります。
初心者でも取り組みやすい:軽い重量でも十分な効果が期待できるため、筋トレ初心者や年齢を問わず取り組みやすいです。
高い集中力を養う:動作に集中する時間が長く、筋肉への意識が高まるため、効率よくトレーニングできます。
スロートレーニングのデメリット
筋力向上が遅い場合もある:軽い重量で行うことが多いため、筋力を急激に高めたい場合には向かないことがあります。
精神的にきつい:動作をゆっくり行うため、筋肉にかかる負担が時間的に長く、精神的な疲労を感じやすい場合があります。
スロートレーニングの具体例
スロースクワット:
通常のスクワットを行う際に、膝を曲げて下がる動作に5秒、元の位置に戻る動作に5秒をかけます。
スロープッシュアップ:
腕立て伏せをゆっくりと行い、体を下げる動作と上げる動作にそれぞれ3〜5秒かけるようにします。
スローベンチプレス:
バーベルを持ち上げる動作と下ろす動作を、それぞれ5秒かけて行います。
まとめ
スロートレーニングは、時間をかけて筋肉に持続的な負荷を与えることで、筋肥大や持久力の向上を目指す方法です。軽い重量でも十分な効果が得られ、怪我のリスクが少ないため、幅広い人々に適しています。ただし、筋力を素早く向上させたい場合や、精神的な疲労が気になる方にはやや不向きかもしれません。