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ピラミッドセット法

ピラミッドセット法は、筋力トレーニングにおいて、セットごとに重量と回数を調整し、負荷を段階的に変化させるトレーニング方法です。この方法は、筋肥大筋肉を大きくすること)や筋力向上を目指す際に効果的とされています。ピラミッドの形状になぞらえた名前の通り、徐々に重量を増やしながらレップ数(回数)を減らす形式が一般的ですが、逆に重量を減らしてレップ数を増やす「リバースピラミッドセット法」も存在します。

ピラミッドセット法の基本的な流れ

ウォームアップ

軽い重量で体を慣らし、最初のセットを行います。これにより、筋肉や関節を温め、怪我のリスクを減らします。

セットごとに重量を増加:

セットで重量を増やし、同時に回数を減らします。セットが進むにつれて、使用する重量が重くなるため、回数が少なくなります。

セット数とレップ数の例:

1セット目:軽い重量で12〜15回

2セット目:中程度の重量で10〜12回

3セット目:重い重量で8〜10回

4セット目:非常に重い重量で4〜6回

 

ピラミッドセット法の種類

1. 通常のピラミッドセット法

最初に軽い重量で始め、セットが進むにつれて重量を増やし、レップ数を減らします。

目的:筋肥大と筋力向上。軽い重量から始めることで、体を慣らしながら徐々に筋肉に強い負荷をかけることができます。

2. リバースピラミッドセット法

最初に最も重い重量を使い、セットが進むにつれて重量を減らし、レップ数を増やします。

目的:筋力向上。最初のセットで最大限の力を発揮できるため、筋力向上に効果的です。セットが進むにつれて疲労していくため、軽い重量でフォームを保ちながらトレーニングができます。

3. ダブルピラミッドセット法

通常のピラミッドとリバースピラミッドを組み合わせた方法です。重量を増やし、最大重量に達した後、再び重量を減らしながらレップ数を増やします。

目的:筋力と筋持久力の両方を鍛える。重量を増減させることで、筋肉を様々な角度から追い込むことができます。

 

ピラミッドセット法のメリット

筋肥大と筋力向上を同時に狙える:

ピラミッドセット法は、軽い重量から始めるため、筋持久力を鍛えながら、後半の重いセットで筋力と筋肥大を狙えます。これにより、総合的な筋力トレーニングが可能です。

体への負担を調整しやすい:

初めに軽い重量で行うため、関節や腱への負担が少なく、怪我のリスクを減らしつつトレーニングができます。特に、筋肉が疲労する後半に重い重量を使わないため、疲労蓄積によるフォームの崩れを防ぎやすくなります。

精神的に取り組みやすい:

重い重量を最初に持ち上げるのではなく、徐々に負荷を増やしていくため、トレーニングへの精神的な抵抗感が少なくなります。ウォームアップを兼ねた最初のセットで、体を動かしながら次のセットに備えられます。

 

ピラミッドセット法のデメリット

時間がかかる:

セット数が多くなるため、通常のストレートセット法に比べてトレーニング時間が長くなります。忙しい時や短時間でトレーニングを終わらせたい場合には向いていません。

疲労によるフォームの崩れ:

セットが進むにつれて、疲労が蓄積し、フォームが崩れやすくなる可能性があります。特に最後の重いセットでは、フォームをしっかり維持しながら行うことが重要です。

最大限の筋力発揮が難しい:

最初に軽い重量でトレーニングを行うため、リバースピラミッドに比べて、1セット目から全力を出すことが難しく、最大限の筋力向上効果が得られない場合があります。

ピラミッドセット法を取り入れたトレーニング例

ベンチプレス(胸の筋肉を鍛えるエクササイズ)

1セット目:40kgで15回

2セット目:50kgで12回

3セット目:60kgで10回

4セット目:70kgで6回

スクワット(脚の筋肉を鍛えるエクササイズ)

1セット目:60kgで15回

2セット目:80kgで12回

3セット目:100kgで8回

4セット目:120kgで4回

 

まとめ

ピラミッドセット法は、筋力向上や筋肥大を目指す効果的なトレーニング方法です。軽い重量から徐々に重い重量へと進むことで、筋肉を段階的に刺激し、安全かつ効率的にトレーニングを行うことができます。ただし、時間がかかる点や、疲労によるフォームの崩れに注意しながら行うことが大切です。また、筋力向上を重視する場合はリバースピラミッドも有効です。自身の目標や体力に応じて、最適な方法を取り入れてみましょう。